伊那市が保育園・小中学校の給食の放射性物質検査(核種分析検査、ヨウ素131、セシウム134、セシウム137)を開始しました。
全公立保育園・小中学校あわせて約50施設の給食の検査を一通り行うことになりました。
私立保育園・幼稚園については各園から要望に応じて行うとのことです。
今回は、ひとまず各園各校一回の検査とし、一巡するのに2ヶ月間。
検査は調理済み給食一膳をすべて混ぜたバッチ方式で行う。
検体量として1kg。
なお、検体輸送上の理由で「水を抜く」ために牛乳や汁は除外するとのことです。
異常値が出た場合には、再検査をし、食材の特定を行うことを考えているとのことです。
検査機関は財団法人中部公衆医学研究所(こちらは上伊那・下伊那の学校関係に限り、無償で検査を引き受けるとのこと)。
検査方式はNaI(Tl)シンチレーションスペクトルメトリー。
測定時間180秒(3分間)で定量限界10Bq/kg。
結果は伊那市のHPを通して公表するとのこと。
まずは第一回目の検査結果が出ました。
10/7は伊那小学校、西箕輪保育園で不検出( 定量限界10Bq/kg)。
給食の放射線分析検査結果のお知らせ
以上、報告でした。
以下は一メンバーの感想と今後の展望についてです。
本検査は私たちの求めに合致してるわけではありませんが、ともかく、給食の検査を始めたことを評価いたします。
福島県外で給食のバッチ検査(一膳検査)をしているところはほとんど無い現状(横浜市等は食材一品検査で肉類・魚介類は検査対象外)で、伊那市が給食検査を始めたことは、全国的に見ても先駆的であり、画期的なことだと評価しております。
(松本市の給食検査はサーベイメーターによる簡易検査のため、核種分析ができず、放射性ヨウ素やセシウムの量を出すことができません。こちらはできます。)
今後は、よりよい検査になるように、私たちは市に求めていきます。
一巡以降の検査の継続、全園全校、毎食検査ができるように求めていきます。
また牛乳の検査も求めていきます。
本検査について市民として協力できることは喜んでさせていただきますと、行政には既に伝えてあります。とりわけ検体の前処理については手間がかかるので、これはできるだけ市民側の協力によって現場(学校および検査機関)の手間を軽減したいと考えております。
(文責:大杉至)
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